踏み出した人を支えるコミュニティを作りたい

はじめまして、未完Projectのコミュニティマネージャーを担当するグンジトシミです。今回は私自身の紹介と私の経験を踏まえて、なぜ未完プロジェクトにジョインしコミュニティの運営に携わるという決断をしたのか、これから未完Projectをどんなコミュニティにしていきたいのかについて話していこうと思っています。

私は今年(2021年4月)に公立はこだて未来大学という情報系の大学を卒業しましたが、大学の4年次の研究は、正直にいうと大失敗に終わりました。正確にいうと、私自身の技術力は上がったし知識は増えました。ですが、社会や人の役に立つ研究にはなりませんでした。原因は情報不足に尽きます。私の研究は、機械学習を使って人の歩き方、特に階段の昇り降りから個人を特定するという研究でしたが、機械学習やセキュリティ、生体認証などに至るまで全てにおいてほとんど知識がなく完全に手探り状態から始まり、加えて当時の担当の先生はデザイン領域を専門としており、技術についての相談ができず、研究室のメンバーからの情報もほとんどない状況でした。そのため必要のない学習(必要のないアルゴリズムや処理など)に無駄な時間を割いてしまったり、そもそも考慮しなければいけないこと(プライバシーや先行研究など)に気づけない、アイデアが行き詰まった時に相談することができないなどの障害の連続でした。結局苦労して開発したシステムでしたが、研究の終了間際にすでによく似た先行研究が見つかってしまいました。

このような非効率や悲劇は、私の周りの学生からもよく聞く話でした。興味があって始めたものの大切な情報の取捨選択や最新の技術のキャッチアップができずに学習を辞めてしまう。。。彼ら・彼女ら自身にとっても、社会にとってもテッククラスの人材の損失は大変な不利益です。少しでも興味を持って学びたいと思った人達が近い領域を学ぶ仲間と繋がり、ディスカッションを重ねたり、情報の共有をする場としてコミュニティをコミュニティメンバーと共に創ることを目指しています。そうすることで技術が好きだとか社会にインパクトを与えたいといったやる気を持ち、テクノロジーに興味を持った学生が非効率にとらわれることなく正しく成長していけるような環境を作っていきたいと考えています。また、単純な技術力の向上のみではなく、仲間を見つけ新しいプロジェクトが生まれたり、メンバーからの企画の提案などを通してテクノロジーにワクワクし続けていて欲しいという思いもあります。

しかし、コミュニティの繋がりによってただ彼ら・彼女らの技術力が向上するだけではまだ不十分です。正しく努力し、確実な力を身につけた先に力を外にアピールする必要があります。未完Projectではハッカソン・アイデアソン、 LTなどのイベントを企画しアウトプットの機会を設け、企業や外部の方に評価されることで彼ら・彼女らがキャリアを歩んでいく上でもプラスの影響を与えられたらと考えてます。