公開日 2023/02/03
更新日 2023/06/22
北海道の社会課題をテクノロジーで解決!学生ハッカソン TOMAKOMAI CITY HACK 2022【開催レポート】
みなさんこんにちは!未完Media編集部です。
未完Foundationでは、2022年10月8日から12月10日にかけて 〈TOMAKOMAI CITY HACK 2022〉を開催しました。
本イベントは、北海道の社会課題を解決することを目的としたハッカソンプロジェクト〈HOKKAIDO CITY HACK PROJECT〉の第二弾です。課題を解決するアイデアをチームで創出するアイデアソンと、それを実現するためのプロダクト作りをしていただくハッカソンの2つの期間に分け開催し、合計48名の学生の皆さんにご参加いただきました。
この記事では、TOMAKOMAI CITY HACK 2022の様子と、見事最優秀賞に輝いたチームへのインタビューをお届けします。
ご参加いただいた方にはイベントを振り返る機会に。今回はご参加いただけなかった皆さまにはイベントの様子を知っていただければと思います!
道内自治体の悩みを学生がテクノロジーで解決!HOKKAIDO CITY HACKとは?
「HOKKAIDO CITY HACK PROJECT」は、地方自治体とITエンジニアを目指す地方の学生が抱える課題を解決し、技術活用の促進を目指すハッカソンプロジェクトです。
地方で問題となりがちな「都心部と地方の技術格差」などの社会課題を「技術力を持っていても、その技術を活かした経験がない」「実際に開発を行えるプロジェクトが身近にない」ITエンジニアを目指す地方の学生への機会提供としてつなげることで、双方にとって課題が解決されることを目的としています。
▼詳しくはこちらのサイトをご覧ください
https://mikan-foundation.org/project/hokkaido-city-hack
2022年3月に初回となる「SAPPORO CITY HACK」を札幌市さまのご協力で開催したHOKKAIDO CITY HACK PROJECT。その第二弾として開催されたのが、今回の「TOMAKOMAI CITY HACK 2022」です。
苫小牧市が抱える地域課題をチームで解決。TOMAKOMAI CITY HACK 2022
北海道・苫小牧市の全面協力のもと、苫小牧市が抱える「スマートシティ× 交通・防災」の課題をデジタルの力で解決することを目指した今回のイベント。参加者の皆さんには4~6人程度でチームを組み、アイデア創出やプロダクト開発に取り組んでいただきました。
最優秀チームには、賞金10万円。優秀チームには賞金3万円が贈呈されました。
また、今回は「アクセンチュア株式会社」さまと「さっぽろイノベーションラボ」さまにもご協力をいただきました。
アイデアソン・ハッカソン期間中のメンターとして、各チームに1人以上の現役エンジニアの方が入ったほか、キックオフイベントや最終発表会でのコメンテーター・審査員としてご参加いただき、ITを通した社会課題の解決に対して知見をもった社会人と学生が協働できる場を目指します。
https://www.accenture.com/jp-ja
現役エンジニアからのメンタリングや、プレゼンテーション勉強会など盛りだくさん!開催中のサポート
TOMAKOMAI CITY HACK 2022 は「アイデアソン」と「ハッカソン」の2部構成で開催されます。
それぞれに発表会と参加申し込み期間を設け、2022年10月22日の中間発表会では「アイデアソン」の成果として、課題解決のためのアイデアを発表。2022年12月10日の最終発表会は「ハッカソン」の成果として出たプロダクト・ソフトウェアを発表する機会です。
どちらか一つだけでも参加可能としため、「プロダクト開発は未経験だけど、地域課題の解決に興味がある!」という学生の方にも参加していただくことができました。
また、期間中にはアイデアソン・ハッカソン初心者の方でも楽しんでご参加いただけるようなサポートを行いました。内容は以下の通りです。
– 現役エンジニアによるメンター制度
アクセンチュア株式会社さまから現役エンジニアの方が、メンターとして各チームに1人以上参加。期間中は各チームのミーティングや話し合いに入り、現場経験者からの目線でのアドバイスやオンラインハッカソンならではの話し合いの難しさ・スケジュール管理をサポートしていただきました。
– 苫小牧市職員の方への質問会
北海道・苫小牧市の職員の方をお招きし、テーマとなる「スマートシティ×交通・防災」について、苫小牧市が実際抱えている課題の解説をいただくとともに質問会を実施関連する資料やデータも提供いただき、よりリアルな問題を解決できるよう苫小牧市の方に協力いただきました。
– プレゼンテーション勉強会
ハッカソンの最終審査では、課題解決するアイデアのロジックやプロダクトのクオリティはもちろん、最終発表の内容も審査項目に入ります。期間中、運営チームからプレゼンテーションに関するTIPSを共有する勉強会を開催し、各チーム最終発表に向けて準備を進めていただきました!
ハッカソン最終発表会で提案された各チームのアイデア
①「北大メタゆらの会」
苫小牧の資源とメタバースを活用した取り組みを提案しました。発表会ではプレゼンター自身がメタバース空間のアバターとなり、自分達のアイデアを発表。苫小牧市の”観光”や”モビリティ”への活用や”防災” にメタバースが活用できる可能性を感じます。
審査員・さっぽろイノベーションラボ 松井 健太郎さんからのコメント
“苫小牧市の課題からさらに幅を広げた、いまホットな話題からの視点でアイデアを提案していて、とてもおもしろかったです。おもしろい提案なので、さらにテーマを絞ってピンポイントなアイデアを訴求してみるのはいかがでしょうか。”
②「TEAMよそものコーヒー」(最優秀チーム)
アイデアソンでは「バスの利用者が減少している課題」に着目し「バスの移動販売」の導入を検討していたTEAMよそものコーヒー。市内の購買データを集めて需要を可視化し、市内の事業者に提供するシステム「みえとま」を開発しました。
審査員・苫小牧市職員の方からのコメント
“人のあたたかみが感じられるアイデアでしたね。どのチームも良かったのですが。最優秀チームにTEAMよそものコーヒーが選ばれたのは、一番市民のためになるプロダクトを提案してくれたからです。”
③「鬼の洗濯板」(優秀チーム)
スマートシティの「交通」の課題に目を向け、駅前の開発による地域活性化に役立つツール「Visity」を提案しました。ARと人流データをかけ合わせ、見える化するものです。発表では実践も踏まえながら、どのような機能を実装しているのか示しました。
審査員・現役エンジニアの方からのコメント
“アイデアもさることながら、ネーミングも面白いですよね!まだ他の企業もあまり取り組んでいないような新分野の取り組みで、シミュレーションによってさまざまな地域課題を解決する可能性を感じました。”
④「勝ちます」
苫小牧市の生産人口が減少していることから、在留外国人に向けたサービスを提供することに注目したチーム。災害時などに、必要な情報を必要な人がきちんと収集できるよう、在留外国人向けの行政サイトの開設や防災マップの作成を提案しました。
審査員・苫小牧市職員の方からのコメント
“伝わりにくい情報を視覚化することで、外国の方にも伝わりやすいように改良するというアイデアはとても面白いですよね。行政の情報はもともと難しいので、どう発信するか?考えることに可能性を感じます。”
▼各チームの発表は、YouTubeチャンネルのTOMAKOMAI CITY HACK 2022 最終発表会アーカイブからご覧いただけます
アイデアソンの発表内容については、公式サイトや未完Foundation公式Twitterをご覧ください。
2023年にもHOKKAIDO CITY HACKを開催予定!参加者の皆さんからの声
最終発表会で審査員の方から「本当に悩んだ」と言葉が飛び出すほど、クオリティの高いアイデアやプロダクトが生まれた今回のイベント。当事者から話されるリアルな問題をもとにチームで解決方法を考え、実際の現場で働く現役エンジニアとともにプロジェクトを進めることは、きっと多くの皆さんにとって成長の機会となったのではないでしょうか。
また、当イベントは、ハッカソン初挑戦の参加者の方にも多くご参加をいただきました。
皆さん最初こそ「自分でも大丈夫だろうか?」と不安な表情をされていましたが発表会の際には「自分ではできないことを他のメンバーがカバーしてくれたからこそ、最後まで走り抜けることができました」と笑顔でお話してくださり、運営メンバーとしても大変嬉しく思います。
–参加者の皆さんからのコメント(アンケートより抜粋)
・初めてのアイディアソン参加ではあったものの、成長&学びがあったかという観点ではとても充実したプログラムだった
・メンターさんのアシストのおかげで課題理解とアイデアソンの雰囲気を掴み、議論にも貢献することができて嬉しかった
・技術的な話だけでなく、課題に対するアプローチの仕方、プレゼンテーションの仕方を学ぶことが出来た
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今後も未完Foundationは、道内の自治体が抱えるその地域ならではの課題にテクノロジー目線で向き合い、学生の皆さんがもつ新しい視点とともに解決方法を考えるべく、HOKKAIDO CITY HACKを開催して参ります。
2023年にもHOKKAIDO CITY HACKを開催予定ですので、今回ご参加いただいた方はもちろん、この記事で少しでも「楽しそう!」「参加してみたい」と思っていただけた方はぜひ未完Foundation公式Twitterをフォローしていただき、次回の開催情報をお待ちください!