公開日 2021/08/11
更新日 2021/08/11
第1回テクノロジーナイト「ガイアックスの執行役員に聞いてみた! テクノロジーとキャリアの話」イベントレポート
みなさんこんにちは。未完コミュニティマネージャーの軍司です。今回は第1回未完テクノロジーナイトの内容をまとめていきます!未完テクノロジーナイトとは、月に1回未完ラボでエンジニアやCTOをお呼びしてエンジニアとしてのキャリアのきっかけ、今1番気になってる技術や優秀なエンジニアには何が必要かを掘り下げていくトークセッションシリーズ。彼ら・彼女らのエンジニアを目指すようになったきっかけや、キャリアを作っていく上で必要な考え方に迫って行きます!
さて第1回目の内容ですが、株式会社Gaiax取締役の佐々木喜徳さんにお越しいただき、佐々木さんがGaiaxで歩んだキャリアや、その経験からエンジニアとしてマネージャークラスに求められるスキルについてIRENKA KOTAN代表種市がトークセッション形式で深掘りして参りました!それではどうぞ!
イベントの要約
- エンジニアとしてマネージャの立場を経験することで社会への価値や効果を意識することができたため大きな成長へとつながる
- チームを率いて開発をする場合、目的やゴールを自分の中にはっきりと描きそれをチームのメンバーに伝えるスキルが重要。
- チームを率いて開発をする場合、本質的な価値や目的を据えて絶対に諦めないこととやりすぎないことのバランスを取ることが重要である。
- 流行っている技術・最新の技術は短期集中で広く一通り触っておくことがエンジニアとしてアップデートしていく上で欠かせない。
- エンジニアとして学校や外のコミュニティのプロジェクトに入り込み、自分の技術を活かし貢献することで、得られる経験値は計り知れない。
佐々木喜徳さんのプロフィール
組み込みOS開発やテクニカルサポート業務の経験を活かし、フリーランスエンジニアとして独立。その後、フィールドエンジニアリング会社の役員経て2007年からガイアックスに参画し、スタートアップスタジオ責任者として起業家への壁打ちや投資判断を担当。またガイアックスの技術本部長として、ガイアックスで生まれるスタートアップの技術支援や組織のエンジニアリングの戦略に取り組んでいる。
Gaiaxってどんな会社?
種市:Gaiaxっていろいろな事業に取り組んでいますが、どんな会社なんですか?
佐々木さん:Gaiaxは人と人をつなげることで様々な社会課題を解決することをミッションにおいた会社です。そういった取り組みを自社で事業を起こして取り組みながら、同じミッションを掲げる起業家への支援や投資を行ったり、Gaiax STARTUP STUDIOの枠組みで起業家を排出したりしています。だから全体像がすごくわかりにくいんですけどね(笑)
佐々木さん:特に取り組む社会課題は、環境汚染とか大量廃棄っていう資本主義構造から生じた社会問題だったり、もっと自分たちに身近な課題だったりします。そういった課題の解決のために人を繋げ、リソースやすきを共有する環境を創出する事業なんかをしています。長くなりそうなのでこのくらいにしておきます(笑)
種市:ありがとうございます!いくつものサービスの立ち上げと成長を支援されてきたということですね。
プロダクトを作るためのエンジニアスキルセット
種市:そんな佐々木さんのご経験から、プロダクトの開発やサービスを伸ばすという視点でエンジニアにとって絶対に必要だと思ったスキルや今も生きている経験などはありましたか?
佐々木さん:プロダクトを「世に出す」という意味では、自分が事業リーダーを勤めた経験が一番大きかったと感じています。リーダーとしてガイアックスのエンジニアに声をかけて集めて、知識をつけて、価値を作り出すという過程での成長が大きかったと持っていますね。今振り返れば、自分の技術をより磨くために1人の事業メンバーとして貢献しようと開発をしていたときと比べると断然得るものが大きかったなと感じてます。
テックのマネージャークラスに必要なマインド
種市:佐々木さんはやはりマネジメントの役割でプロジェクトに参加することが多かったんですね。そこで伺いたいのが、今後エンジニアのチームで開発を行ったり、マネジメントの立場でチームを率いていくような立場で動いたり際にどういったスキルが必要だと思われますか?
佐々木さん:そうですね。開発手法としてアジャイルとか、最新の技術にちゃんとキャッチアップしてとか、色んな要素がマネージャーやCTOの立場では求められることは確かですね。でもやっぱり1番重要だと感じたのは、目的を明確にして、どんな社会への効果とか価値があるかと言うことをしっかりと自分の中で描いてチームメンバーに伝えられる、と言うことがものすごく重要だと思っています。
種市:具体的なところでいくと、チームメンバーから「この機能いらなくないですか?」とか、「なんでこれにこんなに時間かけるんですか?」っていう質問が出た時にでもメンバーのモチベーションを保つっていうところが大きいんですかね?
佐々木さん:それもあります。でも僕がマネージャーとして思ったのは、エンジニアとディスカッションをして、最適な進め方とかプロダクトの機能だとかを練っていった方が圧倒的にうまく進んだんですよね。一緒に話す上で絶対に必要なのが、今何をしていて、なんのためにやっていて、どんな価値があるのか、を伝える必要があるんですよね。
種市:佐々木さんがエンジニアとそうやってディスカッションをしていく中で特に意識されている部分ってどのあたりですか?
佐々木さん:エンジニアと話し合って手段を最適化する時には2つの軸はとても意識しています。まず、いかに低コストに素早く、簡単にプロダクトをリリースするかって言う視点でやりすぎないこと。でも一方で逆説的に聞こえるかもしれませんが、どれだけ技術的に難しくて知識が要求される場面でも、ユーザに届けて価値を生むためには絶対に欠かせない部分なんですよね。要するにここは絶対諦めないとここはやりすぎないを本質的な価値とか目的をしっかり見据えて定めておくってことですかね。
種市:なるほど、その部分のバランス取りがマネージャーの立場では欠かせないわけですね。現場でマネージャーとして働いて得たリアルな知識ですね。
佐々木さんの個人的にアツイと思っている技術は?
種市:マネージャーとしてエンジニアと数々の事業を立ち上げられてきた中で、「これはやっとけよ」「これは身につけておけよ」って技術があれば教えていただけますか?
佐々木さん:これはすごく難しいですよね(笑)具体的にこれっていうことはできないんですけども、やっぱり流行っている技術を広く触れるようにしておくことはエンジニアとして、活躍するフィールドを広げておくと言う意味では重要だと思いますね。あと先ほども言ったように、開発をより早く簡単にすると言う意味では、最新の言語やフレームワークに広く触れて知っていることも重要です。業界によっても違うんですが、今モバイルアプリケーション分野で言うとFlutterとかですかね。
種市:流行っている技術と最新の技術を広く触っていることが重要なんですね。
佐々木さん:そうですね。少なくとも僕が働いていて「デキるエンジニアだな!」って思う人は、半日程度使って新しい技術に触れるって言う習慣がある人が多いように感じてますね。
佐々木さんが思う一緒に働きたいエンジニアは?
種市:佐々木さんはGaiaxで採用も担当されることもあると思いますが、佐々木さんが思う優秀なエンジニアだったり、一緒に働きたいと思えるエンジニアってどういったマインドやスキルを持っていたりするんですか?
佐々木さん:採用の観点で言えば、どんなサービスを実現するとどんなユーザにどんな価値を届けられるのかのような、デプロイした先の価値をイメージできるエンジニアを採用する必要があるなって思ってます。なので現時点のスキルよりスタンスとかマインドを重要視してます。まぁ全くプログラムを書いたことがないっていう人は難しいですけど(笑)
種市:プロダクトを世に出した先にどういう価値を生むかと言う視点が重要と言うことですね。
視聴者からの質問
Q. 新しい技術を学ぶ時のモチベーションってどう維持するんですか?
A. 新しい技術を使って短い期間でサービスをローンチするようにするといいと思いますね。だらだら勉強するのではなくてこれを作る!って言うものを早くリリースするといいと思います。実際に僕もオンライン飲み会のマッチングアプリを社員と一緒に作った時は週末の3日間だけ寝ずに開発をしました(笑)もうそのサービスはクローズしてしまったんですけどね(笑)
Q. 自分が持ってる技術が生む社会への価値をどうやったら意識できるようになるんですか?
A. 一番僕が意識できるようになったのは、自分の作ったものを使ってくれる人と会って話した時だと思います。僕の経験で言うとインフラとかサーバを作っていた時期があって、それを使ってくれる人に技術営業みたいなことをやらされたんですよね(笑)そこで実際に話してみて、単なる高い技術力ではなくてユーザの課題とか得たいものを提供することへの解像度が格段に上がったのを実感しましたね。僕だったらお金を払ってでもユーザと話す機会を設けると思いますね。
最後に佐々木さんから一言
種市:最後に視聴者の北海道でエンジニアを目指す子達に何かメッセージがあればよろしくお願いします。
佐々木さん:今コロナの影響で良くも悪くも全部オンラインになってきているんですよね。これってエンジニアにとってはすごくチャンスで、今エンジニアは日本中のあらゆるプロジェクトに参加できるようになったんですよね。社会で経済活動をしているプロジェクトに潜って、自分の技術を学びつつ、そこで貢献すると言う経験が全て自分の糧になると思います!臆せずどんどん色んなところに関わるといいと思います!
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